硬膜外麻酔カテーテル切断によるカテーテル体内遺残に関する事例

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タイトル別名
  • The Breakage of an Epidural Catheter inside a Patient

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  硬膜外カテーテル留置時にカテーテル切断を生じ, 体内遺残とした症例を経験したが, その際の患者への対応の経緯を報告する. 子宮脱の診断を受け, 開腹術が予定された. 全身麻酔, 硬膜外麻酔およびその合併症について本人ならびに家族に説明した. その際, カテーテルの切断の可能性について説明しなかった. 硬膜外麻酔を施行したが, カテーテルが体内に12.5cm残し切断された. 本人と家族の同意のもと, 小切開にて摘出を試みたが発見できず終了した. 神経症状が出ていないため経過観察をする方針を勧め, 患者・家族も希望された. 以後1年ごとのフォローで異常は認めていない. これらの経過中, 患者は 「硬膜外カテーテルの切断による体内残留について麻酔前に説明が行われなかったことについての不満ならびに硬膜外カテーテル体内残留による精神的不安に対してどうするのか」 といったクレームを発し, 患者・家族と病院側との相談により補償を行った.

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