腸骨鼠径・腸骨下腹神経ブロックによる腹部大動脈瘤ステントグラフト内挿術の麻酔管理

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  • Efficacy of Ultra-Sound Guided Iliohypogastric and Ilioinguinal Nerve Block for Endovascular Aortic Aneurysm Repair in a Case Unfit for Elective Open Surgery

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陳旧性肺結核, および胸郭形成術後の重症閉塞性肺疾患に合併した腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術 (endovascular abdominal aortic aneurysm repair: EVAR) において, 超音波ガイド下腸骨鼠径・腸骨下腹神経ブロックが麻酔管理に有用であった症例を経験した. EVARは低侵襲の血管内治療として, 近年腹部大動脈瘤に対し従来の人工血管置換術に代わり, その適応の拡大が特に全身状態の悪い症例において期待されている. しかし手術手技が低侵襲になることにより麻酔による侵襲が相対的に大きくなり, 麻酔法の選択が症例の予後に大きな影響を及ぼすことが危惧される. 現在までに得られたevidenceでは, EVARでは局所麻酔が全身麻酔に比較して有意に予後を改善することが判明しており, 今後超音波ガイド下末梢神経ブロックを含めた局所麻酔法が全身状態の悪い症例のEVARの麻酔管理に積極的に応用される可能性が考えられる.

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