肩甲下筋腱断裂の術前MRIにおける間接的所見について
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説明
肩腱板断裂の術前検査としてMRIが広く行われている.棘上,棘下筋腱に比べ肩甲下筋腱断裂,特に不全断裂で腱の途絶や欠損をMRIでは直接描出できないことが多い.そこで術前MRIで肩甲下筋腱断裂を示唆する肩甲下筋腱周辺の間接的所見(肩甲下筋萎縮,上腕二頭筋長頭腱異常,小結節嚢腫,液体貯留(烏口下滑液包,superior SSC recess))について検討した.肩甲下筋萎縮,上腕二頭筋長頭腱異常は肩甲下筋腱の途絶や欠損が検出できた症例に多く認められ,補助診断としての価値は少なかった.不全断裂を検出する指標として,小結節嚢腫は感度42.1%,特異度94.4%,superior SSC recess液体貯留は感度89.5%,特異度46.5%であった.小結節嚢腫やsuperior SSC recess液体貯留を認める場合,肩甲下筋腱断裂の存在も念頭におき治療にあたるべきと考えた.
収録刊行物
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- 肩関節
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肩関節 39 (2), 413-416, 2015
日本肩関節学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204759767680
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- NII論文ID
- 130005099566
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- ISSN
- 18816363
- 09104461
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可