野球選手の肩関節後方タイトネス -関節造影写真を用いた考察-
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説明
野球選手の投球側において,肩関節の可動域が特に外転内旋が制限され,水平内転位で疼痛の訴えがあることなどから,後方関節包のタイトネスが投球障害肩における要因として考えられている.本研究の目的は,関節造影写真を用いて,ポジションと関節包の緊張について明らかにすることである.野球選手15名を対象とした.造影剤を注入し動態を観察した後,90°外転位で,最大内旋および内転した2つのポジションをレ線撮影した.造影剤の貯留の有無により後方関節包の緊張を判定した.内旋位では,上腕骨は肩甲骨面に対し伸展位となっており,全例で骨頭後方に造影剤の貯留を認めた.内転位では,後方に向いた上腕骨頭により関節包は伸長し,それらの間に造影剤の貯留は認めなかった.90°外転位で内旋を強制しても後方関節包の緊張はみられず,この肢位での内旋制限に後方関節包は寄与していない.
収録刊行物
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- 肩関節
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肩関節 39 (2), 398-400, 2015
日本肩関節学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204759772288
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- NII論文ID
- 130005099570
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- ISSN
- 18816363
- 09104461
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可