反復性肩関節前方脱臼に対する<BR>Modified inferior capsular shift法の長期術後成績

この論文をさがす

説明

反復性肩関節前方脱臼に対して同一の術者,術式,後療法で行ったModified inferior capsular shift法(以下,MICS法)17例(追跡率47%,手術時平均年齢30歳)の術後10年以上(平均12年6か月)の成績を調査した.16例がレクリエーションレベルのスポーツ活動を行っていた.手術は30°~40°外旋肢位で関節包の縫縮を行い,後療法は,術後5週から装具を除去し,外旋運動を開始し,コンタクトスポーツへの復帰は術後6か月とした.術後の再脱臼,亜脱臼の有無,肩関節機能,スポーツへの復帰状況を調査し,本法の有用性につき検討した.術後の再発は10代の柔道選手の1例に認め,元のレベルへのスポーツ復帰率は94%であった.大きな関節窩骨欠損,Carter徴候3/5以上の全身関節弛緩性をもつ症例に術後の再発はなかった.30°~40°外旋肢位で関節包の縫縮を行うMICS法は,可動域制限が少なく,比較的安定した長期術後成績が得られていた.

収録刊行物

  • 肩関節

    肩関節 41 (2), 434-437, 2017

    日本肩関節学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ