間質性肺炎患者の下肢筋力に影響を与える要因

  • 武市 梨絵
    聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部
  • 横山 仁志
    聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部
  • 横山 有里
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院リハビリテーション部
  • 笠原 酉介
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院リハビリテーション部
  • 大森 圭貢
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院リハビリテーション部
  • 渡邉 陽介
    聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部
  • 駒瀬 裕子
    聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科

書誌事項

タイトル別名
  • Factors Influencing Lower Extremity Muscle Strength in Interstitial Pneumonia Patients :
  • -等尺性膝伸展筋力と呼吸機能,呼吸困難感,運動耐容能との関係-
  • The Association of Isometric Knee Extension Strength with Respiratory Function, Dyspnea and Exercise Capacity

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説明

【目的】間質性肺炎患者の下肢筋力に影響を与える要因をあきらかにすることである。【方法】安定期の間質性肺炎患者107例の下肢筋力,呼吸機能,呼吸困難感,運動耐容能を調査,測定し,下肢筋力と各指標との関係を検討した。【結果】等尺性膝伸展筋力は,% DLco, mMRC息切れスケール,6分間歩行距離と関連を認めた(p<0.05)。また,下肢筋力の大小に影響を与える因子の検討として階段昇降動作に障害をきたす水準である等尺性膝伸展筋力0.50kgf/kgを上回るか否かを目的変数としたロジスティック回帰分析を行った結果,mMRC息切れスケールが抽出された(オッズ比0.480, 95%信頼区間0.242-0.953)。そして,mMRC息切れスケールGrade1以上になると,階段昇降動作に障害が生じはじめる筋力水準を下回る症例が半数を超えていた。【結論】間質性肺炎患者の下肢筋力は,呼吸障害の有無や程度,運動耐容能,呼吸困難感と関連があり,特に,呼吸困難感が増悪するほど,移動能力低下を招く水準まで下肢筋力が低下する可能性が高くなることがあきらかとなった。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 41 (6), 371-377, 2014

    一般社団法人日本理学療法学会連合

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