慢性期脳卒中者の地域における移動能力と歩行機能および身体活動の関係

DOI
  • 田代 英之
    医療生協さいたま生活協同組合埼玉協同病院リハビリテーション技術科:埼玉県立大学大学院保健医療福祉学研究科リハビリテーション学専修
  • 井所 拓哉
    国立病院機構高崎総合医療センターリハビリテーション科:群馬大学大学院保健学研究科保健学専攻
  • 星 文彦
    埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科

書誌事項

タイトル別名
  • Associations of Walking Function and Physical Activity with Community Ambulation in People with Chronic Stroke

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説明

【目的】慢性期脳卒中者の地域における移動能力と歩行機能,身体活動の関係についてあきらかにし,移動能力のレベルを決定づける歩行機能について知見を得ることを目的とした。【方法】地域在住の慢性期脳卒中者54名を対象とし,移動能力はFunctional Ambulation Classification of the Hospital at Sagunto(以下,FACHS),歩行機能は快適・最大歩行速度(以下,CWS,MWS),6分間歩行距離(以下,6MWD),身体活動はLife-Space Assessment(以下,LSA)を評価し,各項目間の関係とFACHSにより分類された各群間の各項目の差,各群を分類する歩行機能評価指標とそのカットオフ値を検討した。【結果】FACHSとCWS,MWS,6MWD,LSAとの間に有意な相関関係を認めた。また,地域内歩行群とそれ未満の群でCWS,MWS,6MWDに有意差を認め,地域内歩行者となるためのカットオフ値はCWSで0.61m/s,MWSで0.71m/s,6MWDで213mであった。【結論】慢性期脳卒中者において,地域における移動能力は歩行機能や身体活動と相関関係を認め,歩行機能は地域における移動能力のレベルを決定づける要因となることが示唆された。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 41 (3), 131-137, 2014

    日本理学療法士学会

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