ウグイ仔・稚魚の口腔-咽頭内における味蕾の分布

書誌事項

タイトル別名
  • Distribution of Taste Buds in the Oropharyngeal Cavity of Larval and Juvenile Stages of the Cyprinid Fish, TRibolodon hakonensis.
  • ウグイ仔・稚魚の口腔-咽頭内における味蕾の分布〔英文〕
  • ウグイ シ チギョ ノ コウコウ イントウナイ ニ オケル ミライ ノ ブンプ

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抄録

人工孵化ウグイ仔・稚魚の口腔-咽頭における味蕾の分布, 数, 密度および大きさについて調べた.さらに, 長良川にて採補したウグイ稚魚についても同様の調査を行って比較した.<BR>孵化後2日目 (2日齢) のウグイ仔魚の口腔底, 鰓弓および口蓋部に味蕾の初期と思われる細胞の集団が初めて認あられた.味蕾数および分布域はその後の日齢の進行に伴って急激に増大した.そして, 5日齢に達すると分布域は若魚の場合とほぼ同様となり, 密度も著しく増大した.卵黄の吸収はこの頃にほぼ完了した.その後, 25日齢頃までは味蕾数は増加したが, 密度はほぼ同程度に維持された.しかし, その後, 密度は減少した.口唇の内側および咽頭歯に対応する咽頭上壁の上皮細胞は5日齢頃から角化が進行し, 日齢の進行に伴って上皮層の厚さを増すが, この部位に味蕾の分布は確認されなかった.味蕾の分布密度は鰓腔の天井部 (口蓋器) で特に高く, さらに口唇部およびその後方部においても高かった.この傾向は卵黄吸収完了前にすでに確認され, その後も維持された.なお, 長良川において採捕されたウグイ稚魚の味蕾の分布, 数および密度は, 同じ体長の人工孵化ウグイの場合と同様であった.

収録刊行物

  • 魚類学雑誌

    魚類学雑誌 41 (3), 307-311, 1994

    The Ichthyological Society of Japan

参考文献 (7)*注記

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