成形ベローズに関する研究(第1報)

書誌事項

タイトル別名
  • Study on Hydroformed Bellows(1st Report)
  • 成形ベローズに関する研究-1-寸法,形状とばね定数の相関について
  • セイケイ ベローズ ニ カンスル ケンキュウ 1 スンポウ ケイジョウ ト バ
  • Relations of Bellows Dimensions, Shape and Spring Rate
  • 寸法,形状とばね定数の相関について

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説明

U形成形ベローズのばね定数を計算で求める場合,特に小口径のものは肉厚を均一とすると実際値と大幅に異なることが明らかとなった.それに比べるとベローズの断面形状は極端にS形になっていない限り,U形と仮定して良く,また,山・谷のR部の形状もばね定数にほとんど影響を及ぼさないことも明らかとなった.したがって,ベローズのばね定数を計算で求めるための簡易計算図を従来の研究者がまとめた方法により,肉厚比もパラメータとしてまとめることができた.各パラメータは無次元化している.同じパラメータの組合せに対していろいろなサイズのベローズが考えられるがそれぞれに対して実際にFEM解析を行い全く同じ解を得ていることより,今回提案する計算図の無次元化したパラメータは妥当なものである.<BR>その他,既に実績のあるベローズのばね定数の実績値にについて本計算図に基づいてばね定数を確認した結果,りん青銅ベローズでは実績値より約5%高くステンレス鋼のベローズでも約8%高くでている.本研究では縦弾性係数を従来の文献で一般的に用いられているステンレス鋼で2.06×105N/mm2(2.1×104kgf/mm2),りん青銅では9.8×104N/mm2(1.0×104kgf/mm2)を用いている.しかし,りん青銅のベローズの山・谷の成形前のチューブの状態で縦弾性係数を実測したところ,9.3×104N/mm2(0.95×104kgf/mm2)であったことより,実際の縦弾性係数が前述の仮定値と異なるため計算図で得たばね定数と実績値と相違したものと考える.ベローズの縦弾性係数については,別の研究課題として捉え今後さらに究明していきたい.<BR>当然のことながら,ベローズの肉厚比は単にばね定数のみでなく応力への影響がある.この点についても今後究明していきたい.

収録刊行物

  • 精密工学会誌

    精密工学会誌 56 (4), 691-696, 1990

    公益社団法人 精密工学会

被引用文献 (2)*注記

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