リエントリーを機序とする心室頻拍の誘発時の早期刺激連結期と心室頻拍周期との関係
書誌事項
- タイトル別名
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- Relationship between stimulus interval and cycle length in induction of ventricular tachycardia caused by reentry.
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説明
リエントリーを機序とする心室頻拍 (VT) において早期刺激による誘発ゾーン (最長値, 最短値) とVT周期との関係を検討した.対象は, 体表面心電図でVTを認め, 心室早期刺激でVT誘発が可能で, その機序がリエントリーであると診断された24例である.VT誘発にisoproterenol負荷を要した症例は対象から除外した.器質的心疾患は13例 (54%) に認められた.相関関係は, VTを誘発し得た早期刺激数の違いにより, 単発早期刺激 (14) 例と複数発早期刺激 (10) 例に分類し, 検討した.単発早期刺激例は, 誘発ゾーンの最長値, 最単値ともに強い正相関を示した (p<0.01) が, 相関係数は最長値の方で大きかった (r=0.84 VS r=0.75) .また, 単発早期刺激では器質的心疾患合併 (9) 例に限定し, 両者の相関性を検討したが, 相関関係に明らかな変化を認めなかった.複数発早期刺激例は最長値で正相関の傾向を示したが, 最短値では相関を認めなかった.VT周期から誘発可能な最期刺激連結期を推定することは, 特に単発早期刺激を行う場合において可能と考えられた.
収録刊行物
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- 心電図
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心電図 13 (3), 275-281, 1993
一般社団法人 日本不整脈心電学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204773173632
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- NII論文ID
- 130004244664
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- ISSN
- 18842437
- 02851660
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可