Brugada症候群における心室遅延電位変動率と不整脈誘発性との関連
書誌事項
- タイトル別名
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- <I>Correlation between LP fluctuation rates and VF vulnerability in Brugada syndrome</I>
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説明
心室遅延電位 (LP: late potential) は致死的不整脈の独立した予後規定因子であり, Brugada症候群において有用性が高いとされている, 【目的】我々はLP連続記録が可能なボルター心電計を用い, Brugada症候群の経時的LP変化について検討した, 【対象・方法】Brugada型心電図の男性17例.ELA Medical社製ボルター心電計を用い, 記録時間は (1) ピルジカイニド負荷試験 (SUN) を施行し, その静注前後2時間までと, (2) 夜間就寝時は午後9時から午前3時までの連続6時間とした.測定はハイレゾリューション (HR: 2.5μV, 1, 000Hz) 記録により, 心電図でQRSを200回加算平均した後, 20分ごとにf-QRS, RMS40, LAS40を計測し2項目以上の陽性基準を満たす場合を陽1生とした.また, 同時に心拍変動解析を行いLF, HF, LF/HFを求めた.【成績】SUNにより12例で0.5mV以上のcoved型ST上昇およびLP指標の陽性変化を認めた.夜間LPの変動程度により25%以上を変動群 (L群: 7例) , 25%未満を軽度変動群 (S群: 5例) とし, SUN陰性例5例は5%以内の変動であった, L群は5例で電気生理学検査によりVFが誘発されたが, S群では全例で誘発されなかった, 変動の誘因として3例はHR減少によりLP増悪がみられたが, 夜間の心拍変動とLP指標の間には有意な関連は認められなかった, 【結論】Brugada症候群におけるLPの変動には複数の要因が関与していると考えられるが, 夜間のLP変動の増大はVF誘発性と関連する可能性が示唆される.
収録刊行物
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- 心電図
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心電図 25 (Suppl4), 81-85, 2005
一般社団法人 日本不整脈心電学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204773256576
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- NII論文ID
- 130004245367
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- ISSN
- 18842437
- 02851660
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可