新たに開発したコンピュータ補助接線法によるQT間隔計測システム(キャプテン-QT)の再現性と信頼性

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タイトル別名
  • Reproducibility and Reliability of the Computer Assisted Procedure using Tangent Line Method in QT Interval Measurement

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抄録

近年,日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)-E14ガイドラインが厚生労働省から公表,規制化されたことにより,臨床試験において正確で信頼性の高いQT間隔計測システムが求められるようになった.われわれは独自に開発したコンピュータ補助接線法QT間隔計測システムの信頼性を,検査技師研修プログラム(4週間)の成績から検証した.健常者20例の12誘導心電図を用い,全誘導のそれぞれ2心拍,計480心拍の計測を2回行い,2名の熟達技師の計測平均値を基準に,基準値との差(計測者間差)と2回の計測値の差(計測者内差)における平均値,標準偏差,相関係数(R2)を求めた.熟達技師2名の計測者間差は0.01±7.02msec,相関係数(R2)は0.93であった.研修技師3名(A,B,C)の計測値と基準値との差は平均0.76±6.22msec,0.13±5.70msec,2.05±6.53msecであり,各研修技師の2回の計測値の相関係数(R2)は0.94~0.97であった.本研究で用いた半自動計測システムは,接線を引くパターン認識作業に習熟することでT波終末部決定の精度と再現性を確保する方式であり,短期間の技師研修でも高い信頼性が確認できた.

収録刊行物

  • 心電図

    心電図 32 (2), 137-144, 2012

    一般社団法人 日本不整脈心電学会

参考文献 (6)*注記

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