高齢者における突発性難聴の聴力予後の検討

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  • The prognosis of idiopathic sudden hearing loss (ISHL) in aged people

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突発性難聴とは、音響外傷や明らかな感染など原因が特定できない突然に生じた一側性感音難聴であるが、高齢者を対象とした検討は未だ少ない。今回我々は過去10年間に当院で入院加療した65歳以上の突発性難聴症例61例(61耳)について検討を行った。対象の平均年齢は74.6歳、初診時聴力の平均値は患側75.3dB、健側 33.2dBであり、固定時聴力の平均は56.2dBだった。患者全体の予後は治癒18.0%、著明回復24.6%、回復 23.0%、不変34.4%と今までの報告に比較し不良な結果となった。また、めまい、高血圧、糖尿病、高脂血症の合併と予後について検討を行った。めまいと聴力予後に関連性が認められたが、微小循環障害を来す疾患(高血圧、糖尿病、高脂血症)と聴力予後との関連は認められなかった。微小循環障害と突発性難聴の予後との関連は認められず、微小血流障害の突発性難聴への関与には今後さらなる検討が必要であると考えた。

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