左室肥大患者の運動負荷心電図における冠動脈狭窄判定基準の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Investigation of a criteria for diagnosing coronary arterial stenosis on exercise stress electrocardiogram in patients with left ventricular hypertrophy.

説明

(目的) 左室肥大 (LVH) のある症例では, 負荷心電図 (ECG) および負荷201TI心筋シンチ (シンチ) において偽陽性を示すことが多く, 冠動脈狭窄合併患者を検出することがむずかしい.今回我々はシンチ, ECGを冠動脈造影 (OAG) と比較検討した.<BR>(方法) 1987年7月から1993年5月までに安静時EOGでLVH and strain pattern or with ST-T changesを示し, 負荷シンチ, CAGを施行した25例について検討した.<BR>(結果) シンチにおいて軽度再分布を陰性にするとCAGとの相関が高まった.負荷EOGの陽性基準をJ点より80mseoの点でa: 1mm低下, b: 2mm低下, J点自身のc: 1mm低下, d: 2mm低下の4点として比較したところ, 特異度, 敏感度に多少差ができるものの, 予測率の有意な上昇はみられなかった.上記4点における陽性例シンチ陽性を加味すると特異度, 予測率に有意な改善がみられた.<BR>(結語) LVH症例では, 有意な狭窄がなくとも虚血をきたしやすいことや, down sloping ST低下が多いことを加味して判定する必要がある.

収録刊行物

  • 心電図

    心電図 14 (3), 160-168, 1994

    一般社団法人 日本不整脈心電学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204774004608
  • NII論文ID
    130004244718
  • DOI
    10.5105/jse.14.160
  • ISSN
    18842437
    02851660
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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