左上大静脈遺残症,下大静脈欠損症に合併したどう不全症候群の2例

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書誌事項

タイトル別名
  • Sick sinus syndrome complicating persistent left superior vena cava and absence of inferior vena cava.

説明

左上大静脈遺残症および下大静脈欠損症に洞機能不全を合併した2例を報告した。症例1は13歳女性で, 多くは冠静脈洞調律 (CSR) と房室接合部調律 (AVJR) の間で房室解離を示し, 心室レートは42回/分と徐脈で, 夜間一過性にCSRの消失に伴い20回/分と著しく遅い洞調律が出現した。電気生理学的検査で, 高位右房刺激後に27.8秒の心房停止が生じ, かつ停止後の第一拍はCSRであった。症例2は9歳女性で, 通常は42~50回/分のAVJRを示し, 稀に洞調律も出現した。電気生理学的検査で, 高位右房刺激後の最初の心房波はAVJRの逆行性心房波で2, 750msec後に出現し, 洞機能回復時間はそれ以上と考えられた。これらより, 両症例とも洞不全の存在が確認された。一方, CSR, AVJRはともに運動やアトロピンによく反応し, 特にAVJRは徐脈時のdominantペースメーカーとして比較的安定して出現した。

収録刊行物

  • 心電図

    心電図 5 (1), 69-75, 1985

    一般社団法人 日本不整脈心電学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204774015616
  • NII論文ID
    130004245700
  • DOI
    10.5105/jse.5.69
  • ISSN
    18842437
    02851660
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
    • OpenAIRE
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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