第6回 臨床心臓病フォーラム テーマ『非持続性心室頻拍』

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  • 講演3抗不整脈薬と植込み型除細動器の役割; 基礎心疾患に起因する非持続性心室頻拍の治療

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基礎心疾患に起因する非持続性心室頻拍 (NSVT) の治療における最大の懸案はいかに心臓突然死を未然に防ぎ, 患者の生命予後を改善させるかという点に集約される, 抗不整脈薬によってNSVTの頻度が減少すれば, 患者の症状は多少改善するかもしれないが, それがすなわち生命予後の改善に寄与するものではない.CASTはclassIc群による心室性期外収縮 (PVC) の減少が心筋梗塞後の患者の予後をむしろ悪化させることを示し, 我々臨床家に大いなる警鐘を鳴らした.現在のところ, 生命予後を改善させる可能性が示された抗不整脈薬はβ遮断薬とアミオダロンのみである.<BR>基礎心疾患に起因するNSVTに遭遇したとき, まずは臨床症状が重要である.NSVT中に強い動悸を自覚していたり, 原因不明の失神を有している場合は電気生理検査 (EPS) などによるリスク評価を行い, ハイリスクと判断された場合は植込み型除細動器 (ICD) を中心とした治療方針を立てるべきである.<BR>NSVTを有するがそれによる症状が軽微かまったくない場合は, まずはβ遮断薬の投与を考慮する.同時に心機能評価を行い, 左室駆出率 (LVEF) が35%未満であればβ遮断薬に対する反応をホルター心電図などで観察する.PVC, NSVTの減少が得られない場合は, アミオダロンの併用を考慮するか, 加算平均心電図, EPSなどによるリスク評価でハイリスクと判断された場合はICDを中心とした治療方針を立てるべきである.

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001204774245888
  • NII Article ID
    130004245278
  • DOI
    10.5105/jse.24.suppl2_33
  • ISSN
    18842437
    02851660
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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