最適性理論 : その実験的展開(<特集>最適性理論の実験検証と実験音声学の理論整備)

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タイトル別名
  • Optimality Theory: Experimental Extensions(<Feature Articles>Current Trends in Experimental OT and Laboratory Phonology)
  • Optimality theory: experimental extensions

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抄録

この論文では,音声学(調音の容易性)に基づく有標性制約の基盤付けと,心理言語学(語認識の効率)に基づく忠実性制約の基盤付けについて,その方法論に関する一案を論ずる。制約そのものは全て普遍的であり,個別言語ごとのバリエーションは制約階層(=文法)のみにあるというのが最適性理論の基本方針であるが,制約の基盤付けに基づくアプローチこそがこの基本方針を(単に仮定するのではなく実質的に)導き出すのである。更に,個別的な制約階層における制約の順序の付け方に関しては,音声学や心理言語学による基盤付けのほかに,類型論的な予測による基盤付けにも左右される。そこで,こうした基盤付けに基づくアプローチを実験的にどのように展開してゆくかに注目しつつ,文法理論全体に与える意味合いについても検討する。

収録刊行物

  • 音声研究

    音声研究 14 (1), 7-12, 2010

    日本音声学会

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