高齢者における音と光刺激が心拍変動に及ぼす影響と年齢差

  • 堀 清和
    関西福祉科学大学社会福祉学部臨床福祉学科
  • 南 哲
    関西福祉科学大学社会福祉学部臨床福祉学科
  • 堀 清記
    姫路獨協大学医療保健学部理学療法学科

書誌事項

タイトル別名
  • Influence of sound and light on heart rate variability in the elderly with special reference to age difference

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説明

この研究では高齢者の音,光刺激の共感覚が心拍変動に及ぼす影響を青年と比較して解析した.健康な男性高齢者 10 名と女性高齢者 12 名の被験者は,閉眼で椅子に座り,異なる 9 種の 60 db の音を聴いた.音の聴取前,聴取中,聴取後の心電図の R-R 間隔を連続的に記録した.その後,開眼で同じ実験を行った.心拍の周期変動の周波数成分のパワースペクトル解析により,低周波(LF)成分と高周波成分(HF)を解析した.LF,HF はそれぞれ 0.04~0.15 Hz,0.15~0.40 Hz とした.LF/HF の値は,閉眼時は開眼時より小さく,閉眼時では女性の方が男性より小さい傾向にあった.HF の値は,閉眼時は開眼時より大きい傾向を示した.高齢者の音刺激聴取時の交感神経活動は光刺激を除くと減少し,音刺激聴取時の副交感神経活動は光刺激のない条件で大きくなる傾向にあった.開眼時では交感神経活動は女性の方が男性より小さい傾向を示した.青年と比較すると,高齢者の副交感神経活動は有意に減少し,交感神経活動は減少する傾向を示した.<br>

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被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (23)*注記

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