神経難病患者をケアする看護師におけるバーンアウト因果モデルの作成と検証

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タイトル別名
  • Development of a Burnout Causal Model for Nurses Caring for Patients with Intractable Neurological Illness
  • シンケイ ナンビョウ カンジャ オ ケア スル カンゴシ ニ オケル バーンアウト インガ モデル ノ サクセイ ト ケンショウ

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抄録

目的:神経難病患者をケアする看護師の職場環境改善への示唆を得るために,バーンアウト因果モデルを作成し検証することである.<br>方法:神経難病専門病棟に勤務する看護師385名を対象として郵送調査を実施し,共分散構造分析でバーンアウト因果モデルの検討を行った.<br>結果および結論:有効回答数は248部であった.分析の結果,バーンアウトに影響を及ぼす仕事ストレッサーは,「仕事の量的負荷」と「上司との軋轢」であった.神経難病看護経験3年未満で「言語的暴力」が「シニシズム」に直接的影響を,また3年未満で「関わりの難しさ」,3年以上で「ケア見通しの不明瞭さ」がバーンアウトに間接的影響を及ぼしていた.バーンアウト後は,離職・配置転換意思が強まるが,3年未満は「同僚との軋轢」,3年以上は「仕事の量的負荷」と「言語的暴力」が離職・配置転換意思に直接的影響を及ぼしていた.3年未満の場合,職場内サポートの弱さは,離職・配置転換意思に直接的に影響していたため,経験の少ない看護師にとってサポートはより重要であると考えられた.以上より,職場環境改善には,職場全体の対策に加えて,難病看護経験年数に応じた対策が必要であることが示唆された.

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参考文献 (33)*注記

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