過去10年間における当院肝膿瘍症例の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Analyses of liver abscess cases in our hospital for past ten years
  • 過去10年間における当院[県西部浜松医療センター消化器科]肝膿瘍症例の検討
  • カコ 10ネンカン ニ オケル トウイン ケンセイブ ハママツ イリョウ センター ショウカキカ カンノウヨウ ショウレイ ノ ケントウ

この論文をさがす

説明

当院において過去10年間に経験した肝膿瘍51例の原因及び臨床経過について検討した.細菌性肝膿瘍(43例)ではアメーバ性(6例)と比較し,高齢で膿瘍径は小さく,その感染経路では乳頭形成術後の症例が34%にみられた.またKlebsiella p.の占める割合が増加していた.アメーバ性は全例男性で細菌性と比較し,腹痛及び下痢の占める割合が有意に高く,消化管穿破例が2例みられた.アメーバ原虫検出例は1例(17%)のみで診断には血清アメーバ抗体価の測定が6例(100%)陽性であり有用であった.真菌性は化学療法中の顆粒球減少症の2例で小膿瘍が多発し治療は長期化していた.肝膿瘍は早期の診断と加療が必要であり,その臨床的特徴を十分把握することが重要である.<br>

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 49 (3), 101-107, 2008

    一般社団法人 日本肝臓学会

被引用文献 (9)*注記

もっと見る

参考文献 (20)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ