中年女性のPBC-AIH overlap syndromeに対して柴苓湯を併用し,ステロイドホルモン剤から離脱できた1例

書誌事項

タイトル別名
  • Successful in withdrawal from corticosteroid therapy by co-administration of PSL with Sairei-tou in a case of middle-age woman with PBC-AIH overlap syndrome
  • 症例報告 中年女性のPBC-AIH overlap syndromeに対して柴苓湯を併用し,ステロイドホルモン剤から離脱できた1例
  • ショウレイ ホウコク チュウネン ジョセイ ノ PBC-AIH overlap syndrome ニ タイシテ サイレイトウ オ ヘイヨウ シ,ステロイドホルモンザイ カラ リダツ デキタ 1レイ

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抄録

症例は51歳女性.2009年より当科でPBC-AIH overlap syndrome(OLS)の診断のもと,ウルソデオキシコール酸(UDCA)900 mgとプレドニン(PSL)2.5 mgの内服で肝逸脱酵素は正常範囲内に維持していた.PSL内服中,不眠の訴えがあり,開始2年後にPSL内服の中止を行った.その後,不眠は改善したが,肝逸脱酵素の上昇(AST 55 IU/l,ALT 75 IU/l)を認めたため,肝機能改善とPSL投与量の減量及び離脱目的で,増悪後からPSL 20 mgと柴苓湯9.0 gの併用を行った.開始4週間で肝逸脱酵素は速やかに正常化し,PSLの減量を行った.柴苓湯の併用12週間後でPSL内服の中止を行ったが,肝逸脱酵素は約1年間,正常範囲内を保ち,増悪なく経過している.今回,我々は,PSLの内服に柴苓湯を併用することで,PSLの内服から離脱できた中年女性のOLSの1例を経験したので報告する.

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 54 (10), 705-712, 2013

    一般社団法人 日本肝臓学会

参考文献 (17)*注記

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