肝細胞癌に対するソラフェニブ投与中にケラトアカントーマを合併し,休薬により消褪した1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of keratoacanthoma in a patient receiving sorafenib for the treatment of hepatocellular carcinoma, which showed spontaneous disappearance after discontinuing sorafenib
  • 症例報告 肝細胞癌に対するソラフェニブ投与中にケラトアカントーマを合併し,休薬により消褪した1例
  • ショウレイ ホウコク カン サイボウ ガン ニ タイスル ソラフェニブ トウヨ チュウ ニ ケラトアカントーマ オ ガッペイ シ,キュウヤク ニ ヨリ ショウタイシタ 1レイ

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説明

<p>症例は68歳,男性.初発の門脈本幹の腫瘍栓を伴う肝細胞癌(HCC)に対して動注リザーバーを留置しlow dose FP療法を3コース施行したが,腫瘍は増大傾向でありソラフェニブ内服を開始した.ソラフェニブ開始5カ月後に中央部に黄色痂皮の付着した腫瘤性病変が上口唇に出現し増大傾向を認め生検の結果,ケラトアカントーマ(KA)と診断した.ソラフェニブ中止後3カ月で病変は完全に消褪した.欧米ではソラフェニブ投与中にケラトアカントーマ/有棘細胞癌(KA/SCC)の合併が6~13.5%に報告されている.本邦においてはソラフェニブ投与中に生じた皮膚腫瘍は稀な副作用である.今回,HCCに対するソラフェニブ投与中にKA合併を認め,休薬後3カ月で消褪した1症例を経験したので報告する.</p>

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 58 (4), 248-254, 2017

    一般社団法人 日本肝臓学会

参考文献 (29)*注記

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