腹腔鏡下肝切除術を施行した肝細胞癌との鑑別が困難であった大型再生結節(LRN)の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of laparoscopic partial resection of large regenerative nodule difficultly distinguished from hepatocellular carcinoma
  • 症例報告 腹腔鏡下肝切除術を施行した肝細胞癌との鑑別が困難であった大型再生結節(LRN)の1例
  • ショウレイ ホウコク フククウキョウ カ カン セツジョジュツ オ シコウ シタ カン サイボウガン ト ノ カンベツ ガ コンナン デ アッタ オオガタ サイセイ ケッセツ(LRN)ノ 1レイ

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抄録

症例は40歳,女性.2005年よりC型慢性肝炎に対してPEG-IFNα-2b・Ribavirin併用療法を施行.一旦はSVRとなったが2006年に再燃.その後に副作用の懸念などから肝庇護療法のみが行われていた.経過観察中の2010年に腹部dynamic CTにて肝S3辺縁に径2 cm大の単純で低濃度で,明らかな動脈性濃染を示さず,平衡相でも低濃度の病変を認めた.同病変はMRIではT1-FFE法によるT1強調像opposed phaseでin phaseより信号低下を認め,Gd-EOB-DTPA造影MRIで動脈性濃染を示さず肝細胞造影相で明瞭な低信号域を示し,脂肪を含有した乏血性の高分化型肝細胞癌が疑われた.同腫瘍に対し,腹腔鏡下肝S3部分切除術を施行.摘出標本では直径21 mm大の結節性病変を認めたが,病理組織学検査では結節内は周囲肝組織と同様の組織像を呈し大型再生結節と診断された.

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 55 (7), 384-391, 2014

    一般社団法人 日本肝臓学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (5)*注記

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