小児正常卵巣茎捻転再発に対し,卵巣固有靭帯縫縮による腹腔鏡下卵巣固定術を施行した1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Recurrent Case of Pediatric Normal Ovarian Torsion Treated by Laparoscopic Fixation of the Ovarian Ligament
  • 症例報告 小児正常卵巣茎捻転再発に対し,卵巣固有靭帯縫縮による腹腔鏡下卵巣固定術を施行した1例
  • ショウレイ ホウコク ショウニ セイジョウ ランソウ ケイ ネンテン サイハツ ニ タイシ,ランソウ コユウ ジンタイ ヌイチジミ ニ ヨル フククウキョウ カ ランソウ コテイジュツ オ シコウ シタ 1レイ

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説明

<p>症例は6 歳女児.嘔吐,腹痛にて発症し,第2 病日に急性腹症の診断で当科へ救急搬送された.腹部超音波,造影CT にて右卵巣捻転と診断し緊急手術を施行した.腹腔鏡で観察すると右卵巣は反時計回りに720 度捻転していた.外観に腫瘍を疑わせる所見なく,捻転解除のみで終了した.なお左卵巣は正常で,腫瘍マーカーや内分泌学的検査でも異常所見を認めなかった.術直後の経過は良好だったが,術後11 か月で再発し再度緊急手術を施行した.右卵巣は反時計回りに360 度捻転しており,腹腔鏡下に捻転を解除し,卵巣固有靭帯を縫縮して両側の卵巣を固定した.術後1 年再発なく経過している.正常卵巣捻転は稀な疾患で,報告例は初経前の小児に多い.症状が非特異的であり,診断に至るまでの期間が長い症例も多い.卵巣固定の是非についてコンセンサスはないが,卵巣固有靭帯の縫縮による卵巣固定を行った症例の再発報告はなく有用な方法と考えられる.</p>

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