小児直腸粘膜脱症候群の2例

書誌事項

タイトル別名
  • Two Cases With Mucosal Prolapse Syndrome in Children
  • 症例報告 小児直腸粘膜脱症候群の2例
  • ショウレイ ホウコク ショウニ チョクチョウ ネンマク ダツショウコウグン ノ 2レイ

この論文をさがす

抄録

直腸粘膜脱症候群(MPS)は血便を主訴とする疾患で,小児では比較的稀である.その成因として排便異常が関与しており,疾患概念を理解した上で正しい治療を行わないと,再発の可能性がある.今回我々は,小児MPS 2例を経験した.1例は,血便を主訴とした12歳男児で,前医より直腸ポリープとして紹介された.Defecographyでは,肛門挙筋群の運動機能低下を認めた.大腸鏡にて,下部直腸に全周性の隆起型病変を認め,超音波内視鏡所見を総合しMPSと診断した.経肛門的粘膜切除術を施行し,術後排便コントロールを行い,現在まで再発を認めていない.他の1例は,7歳男児で,overflow incontinenceの治療過程で直腸後壁に平坦型のMPS病変が発見された.血便を認めないため,治療は排便コントロールを施行中である.

収録刊行物

参考文献 (48)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ