再発を繰り返した気管支粘表皮癌の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Recurrent Bronchial Mucoepidermoid Carcinoma in Childhood
  • 症例報告 再発を繰り返した気管支粘表皮癌の1例
  • ショウレイ ホウコク サイハツ オ クリカエシタ キカンシネンヒョウヒガン ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

症例は16歳,女児.8歳11か月時に喀血を主訴に来院し,CTで左肺上葉に異常陰影を指摘され,肺腫瘤の診断で左上葉切除術を施行された.病理診断にて気管支粘表皮癌と診断された.10歳2か月時,CTで左肺門部に異常陰影を認め,気管支鏡下生検で再発と診断されたため,左肺全摘術を施行した.術後経過は良好であったが,左肺全摘術1年後にCTで左縦隔内に腫瘤影を認めたため,再々発を疑い,腫瘤切除術を施行した.第5肋間で開胸し,臓側胸膜と心膜上に存在する腫瘍を摘出した.下行大動脈の腹側に娘結節を認めたためsamplingした.病理診断で気管支粘表皮癌であり,samplingの部位も同様の所見であった.術後経過は良好で,約1年後のCTで,娘結節の増大,他部位の結節形成は認めていない.気管支粘表皮癌の多くは悪性度が低く予後良好と言われている.しかし,本症例のように再発を繰り返す症例もあり,注意深く経過を観察する必要がある.

収録刊行物

参考文献 (15)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ