CA19-9とCA125が高値を呈した処女膜閉鎖症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Imperforate Hymen With Highly Elevated Serum CA19-9 and CA125 Levels: A Case Report
  • 症例報告 CA19-9とCA125が高値を呈した処女膜閉鎖症の1例
  • ショウレイ ホウコク CA19 9 ト CA125 ガ コウチ オ テイシタ ショジョマク ヘイサショウ ノ 1レイ

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説明

症例は11歳女児.排尿困難を主訴に近医受診.導尿にて改善するも再び同様の症状を認めたため,当院泌尿器科に紹介となった.骨盤内腫瘤を認め,CA19-9,CA125が高値であったため,卵巣腫瘍を疑い当科紹介となる.下腹部全体に軽度の膨隆を認め,超音波検査では8×8×12cm大の骨盤内腫瘤を,CT・MRI検査では子宮・腟内腔の拡張を認めた.外陰部の診察の結果,処女膜閉鎖症による子宮・腟溜血腫と診断した.治療は処女膜十字切開と貯留液のドレナージを行った.貯留液は月経血様で450mlであった.処女膜は上辺縁を切除し,切開縁を結節縫合し,癒着・再閉鎖の予防とした.術後経過は良好で,CA19-9,CA125の値は術後速やかに減少,術後1か月目には月経が発来した.処女膜閉鎖症は比較的稀な疾患とされるが,外陰部の診察により容易に診断が可能で,月経未発来児の下腹部腫瘤では本症も念頭においた診察が重要と思われた.

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参考文献 (18)*注記

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