急速に肝不全と門脈圧亢進症が進行した胆道閉鎖症乳児に対して準緊急生体肝移植を施行した1例 : 胆道閉鎖症乳児における肝移植適応時期の検討

書誌事項

タイトル別名
  • A Case Report of Successful Semi-Emergent Living Donor Liver Transplantation for Biliary Atresia Patient With Acute Liver Failure and Progressive Portal Hypertension : The Indication of Liver Transplantation for Biliary Atresia in Infant Patients
  • 症例報告 急速に肝不全と門脈圧亢進症が進行した胆道閉鎖症乳児に対して準緊急生体肝移植を施行した1例--胆道閉鎖症乳児における肝移植適応時期の検討
  • ショウレイ ホウコク キュウソク ニ カンフゼン ト モン ミャクアツ コウシンショウ ガ シンコウ シタ タンドウ ヘイサショウ ニュウジ ニ タイシテ ジュンキンキュウ セイタイ カン イショク オ シコウ シタ 1レイ タンドウ ヘイサショウ ニュウジ ニ オケル カン イショク テキオウ ジキ ノ ケントウ

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抄録

肝移植適応と判断された胆道閉鎖症(BA)乳児において,低体重の場合,肝移植後合併症のハイリスクであるため,成長を待って移植することが望ましいとされている.今回我々は急速に肝不全と門脈圧亢進症が進行したBA乳児に対して準緊急生体肝移植を施行したので報告する.11か月,女児,体重5.2kg.移植待機中にコントロール不良な感染症を合併し,急速に肝不全と門脈圧亢進症が進行した.また,肝腫大,脾腫大による腹部膨満から換気不全となり,挿管,人工呼吸管理が必要となった.これ以上の成長も期待できず,準緊急肝移植を施行した.待機可能な低体重のBA乳児おいては,多発性のbiliary cyst,コントロール不良な感染症,高サイトカイン血症,脾腫進行の有無を評価することが重要であり,いずれかに該当する場合,周術期合併症のハイリスクであるため,速やかに肝移植の準備を進め,施行すべきであると考えられた.

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