100年以上が経過した第二海堡に使用されたコンクリートの岩石学的観察および長期耐久性

  • 安藤 陽子
    金沢大学 自然科学研究科博士後期課程環境デザイン学専攻(〒920-1192石川県金沢市角間町)
  • 片山 哲哉
    株式会社太平洋コンサルタント 解析技術部(〒285-0802千葉県佐倉市大作2-4-2)
  • 野口 孝俊
    国土交通省 関東地方整備局(〒231-8436神奈川県横浜市中区北仲通5-57)
  • 久保 善司
    金沢大学 理工研究域環境デザイン学系(〒920-1192石川県金沢市角間町)

書誌事項

タイトル別名
  • PETROGRAPHIC OBSERVATION AND LONG-TERM DURABILITY OF CONCRETE FROM SEA FORT NO.2 CONSTRUCTED MORE THAN 100 YEARS AGO

抄録

<p>第二海堡は戦時中、首都東京への敵艦隊の侵入を防ぐための要塞として東京湾に作られた人工島である。第二海堡に使用されたコンクリートの耐久性について建設後100年以上が経過した北側護岸の被覆コンクリート(1889年建造)とカノン砲台を囲う円形周壁のコンクリート(1907年建造)の圧縮強度の測定を行った結果、現在は25N/mm2を超える値であった。15N/mm2程度に想定されていた時代において非常に高い値である。これは水和活性の低いⅡ型ビーライトからなる竪窯焼成の粗粒なセメント粒子を多く含むため、ゆっくりと水和が進行することで徐々に強度を発現してきたことが原因と考えられ、中性化深さが小さいことも同様の原因と考えられる。'</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ