ピラルビシン(THP)の小児固形がんにおける保険適応外使用に関するアンケート調査の結果

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タイトル別名
  • Results of a Questionnaire Survey on Off-label Use of Pirarubicin in the Treatment of Malignant Solid Tumors in Children
  • ピラルビシン(THP)ノ ショウニ コケイ ガン ニ オケル ホケン テキオウ ガイ シヨウ ニ カンスル アンケート チョウサ ノ ケッカ

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抄録

【目的】ピラルビシン(THP)の小児固形がんにおける保険適応外使用の状況を把握する.【対象と方法】日本小児外科学会認定施設および教育関連施設を対象とし,無記名(匿名)のアンケート調査を実施した.【結果】対象施設144施設のうち92施設(63.9%)から回答を得た.過去5年間に小児固形がんの治療経験があったのは62施設(67.4%)で,腫瘍別のTHP使用施設の割合は神経芽腫が56施設中47施設(83.9%),小児肝がん(肝芽腫および肝細胞癌)が49施設中43施設(87.8%),横紋筋肉腫が41施設中15施設(36.6%),腎芽腫が44施設中10施設(22.7%),悪性胚細胞腫瘍が47施設中7施設(14.9%)であった.今後もTHPを使用すると回答した施設は,神経芽腫が92施設中62施設(67.4%),小児肝がんが59施設(64.1%)で,いずれの腫瘍に対しても使用しないと回答したのは11施設(12.0%)のみであった.THPの費用負担については,診療報酬を請求して問題が生じたとする施設および診療報酬請求を行っていないと回答した施設がそれぞれ1施設であった.【結論】わが国ではTHPが小児固形がんに対し多数の施設で使用されている.この事実が効能をともなう"公知"の使用実績として薬事行政に理解され,適応外使用に関わる問題の早期解決にいたることを望んでいる.

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