書誌事項
- タイトル別名
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- Umbilical Granuloma : Blood Flow and Pathogenesis
- セイニクガシュ : ソノ ケツリュウ ト ハッセイ キジョ
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説明
【目的】臍肉芽腫の発生機序はいまだ分かっていない.臍肉芽腫・臍炎の血流像を検討し,臍肉芽腫の発生機序,さらに正常の臍の形成機序を考察した.【方法】新生児・乳児早期の臍肉芽腫38例,及び臍炎5例に対し,カラードップラー超音波で臍内の血流像を検討し,治療前,治療後で比較した.【結果】臍肉芽腫では,臍の中央を縦走する2〜3条の拍動性の血流を認めた.この血流は多くは臍内で終わっていたが,腹壁に交通する症例もあった.臍動脈索・肝円索に血流の残存はなかった.臍炎では臍内に低エコーの膿瘍腔を認め,周囲の壁に血流の増強を認めたが,臍内には血流を認めなかった.治癒期には,臍肉芽腫,臍炎とも,臍内に約10mm幅の臍瘢痕を認めたが血流はなかった.【結論】生後の臍では,臍帯根部の臍動静脈の血流が,おそらく腹壁の体循環と側副路を作って生き残り,2〜4週かかってゆっくり血流を失って臍瘢痕となって臍が完成する,と考えられる.臍肉芽腫は,この血流が良すぎた結果である.感染によって発生するのではない.
収録刊行物
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- Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons
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Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 48 (7), 1001-1006, 2012
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204833122176
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- NII論文ID
- 110009562242
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- NII書誌ID
- AN00192281
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- ISSN
- 21874247
- 0288609X
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- NDL書誌ID
- 024167437
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可