電気水圧砕石術 (EHL) と内視鏡的乳頭括約筋切開術 (EST) の併用により保存的に治療しえた肝内結石症の一例

書誌事項

タイトル別名
  • A CASE OF CHOLEDOCHLITHIASIS TREATED WITH CONSERVATIVE ENDOSCOPIC THERAPY—Percutaneous Transhepatic Choledochoscopy (PTCS), Electric Hydraulic Lithotripsy (EHL) and Endoscopic Sphincterotomy (EST) —

この論文をさがす

説明

症例は62歳の女性.黄疸, 発熱を主訴に来院.入院時の検査所見, 腹部超音波検査などにより閉塞性黄疸が疑われ, 内視鏡的逆行性胆道造影 (以下ERC) および経皮経肝的胆道造影 (以下PTC) を施行したところ, 肝内外胆管は著明に拡張し内部に充満する多発結石を認め肝内結石症の診断となる.内視鏡的治療は困難であることが予想されたが, 本人の強い希望もあり経皮経肝的胆道鏡 (以下PTCS) 下に電気水圧砕石術 (EHL) を施行し, 引き続いてバスケットカテーテルを併用することにより良好な砕石結果が得られ, さらに内視鏡的乳頭切開術を追加することにより残存する結石を除去し得た.退院後6カ月間の外来経過観察で胆道系酵素は正常化し, ERCにて胆管の拡張はみられるものの遺残結石を認めず経過良好である.EHLはLITHOTORONEL21を用いた.EHLは各種胆石破砕法の中でも砕石力や柔軟性に優れているため, 大きな結石や奥に嵌頓したような結石に対しても非常に有効である.さらに他の各種手技を組み合わせていくことにより内視鏡的切石術の適応範囲も広がるものと思われる.

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ