-
- 池田 幹雄
- 昭和大学医学部臨床病理学教室
書誌事項
- タイトル別名
-
- STUDY OF THE SOLID PHASE FOR ENZYME IMMUNOASSAY BASED ON NEWLY DEVELOPED GELATIN PARTICLES WITH HYDROPHILIC CHARACTERISTICS
- シンキ シンスイセイ ゼラチン リュウシ オ モチイタ メンエキガクテキ ソクテイホウ ノ コソウ ニ カンスル ケンキュウ
この論文をさがす
抄録
免疫学的測定法の一つである酵素免疫測定法 (Enzyme Immunoassay, EIA) の試薬性能を改善するため, 新たな免疫固相を作製した.すなわち, 等電点がpH8.5であるゼラチンとアラビヤゴムの希薄溶液を等量混合し, 40℃に加温したアルコール溶液に加えた.徐々に酸を加えてコアセルヴェート液滴を生じさせた.アルコール溶液にはあらかじめ酸化第二鉄コロイドとヘキサメタリン酸ナトリウムを加えておき, これらを液滴内に取り込ませた.母液を4℃に冷却し, コアセルヴェート液滴をゲル化させると直径約2μmの微粒子が生成した.グルタールアルデヒドを加えてゼラチンの分子内および分子間に架橋を形成させ, 粒子を不溶化した.粒子の表面および内部には酸化第二鉄コロイドとヘキサメタリン酸ナトリウムが沈積するため, 粒子は磁性を有し, リン酸基の解離により負に荷電する.このようにして得られた磁性ゼラチン粒子を固相として, B型肝炎ウイルス (HBV) 表面抗原 (HBs抗原) 測定用のEIAを組み立てた.すなわち, 磁性ゼラチン粒子をベンゾキノンで処理し, 活性化した.粒子分散液に抗HBs抗原ウサギ抗体を加えて固相化し, 健康家兎血清を用いて粒子表面をブロッキングした.患者血清を試験管に採り, 固相液を加えて37℃で10分間加温した.試験管を磁石の上に置き, 固相を分離した後, 上清を吸引除去した.リン酸緩衝化生理食塩水 (PBS) で固相を洗浄した後, アルカリホスファターゼ標識抗HBs抗原マウスモノクローナル抗体を加え, 37℃で10分加温した.再び洗浄後, 酵素基質液を加え37℃で5分間加温した.波長477nmにおける発光量を測定し, cut off indexを求めた.
収録刊行物
-
- 昭和医学会雑誌
-
昭和医学会雑誌 67 (3), 190-196, 2007
昭和大学学士会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001204834790272
-
- NII論文ID
- 130001820303
-
- NII書誌ID
- AN00117027
-
- COI
- 1:CAS:528:DC%2BD1cXit1Gku7k%3D
-
- ISSN
- 21850976
- 00374342
-
- NDL書誌ID
- 9356868
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可