サイトメガロウイルス感染に続発した肉芽腫性心筋炎の一剖検例

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タイトル別名
  • AN AUTOPSY CASE OF PROTRACTED GRANULOMATOUS MYOCARDITIS AFTER CYTOMEGALO-VIRAL INFECTION

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説明

サイトメガロウイルス (CMV) に感染し, 最終的に拡張型心筋症 (DCM) 様病態を呈した一剖検例を経験したので組織学的検索を加え報告した.症例は25歳, 男性.生来健康.かぜ症候群の先行後, 不整脈にてICU入院.臨床的にCMV感染による心筋炎が疑われ, 入院3日後のUSにてDCM様の状態への移行が認められ, 3カ月後心不全状態が進行し死亡.剖検にて心臓に肉眼的に著しい拡張性心肥大を認め, 組織学的には大小多数の肉芽腫様病巣が心内膜側心筋を主体に散見され, サイトメガロウイルス感染後, 遷延化した肉芽腫性心筋炎を併発した一剖検例と考えられた.なお, 本症例はウイルスの直接的証明は成し得なかったものの臨床経過などからCMV感染との関連も強く疑われ, 今後症例を重ね検索が必要と考えられた.

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