脊髄くも膜下麻酔下に肺血栓塞栓症により心停止に至ったが救命しえた一症例

書誌事項

タイトル別名
  • A CASE OF A CARDIAC ARREST SURVIVOR CAUSED BY ACUTE PTE UNDER SPINAL ANESTHESIA
  • 症例報告 脊髄くも膜下麻酔下に肺血栓塞栓症により心停止に至ったが救命しえた一症例
  • ショウレイ ホウコク セキズイク モ マク カ マスイ カ ニ ハイ ケッセン ソクセンショウ ニ ヨリ シン テイシ ニ イタッタ ガ キュウメイ シエタ イチ ショウレイ

この論文をさがす

抄録

右膝蓋骨骨折の観血的整復術中に心停止を来たし,術後の原因検索にて深部静脈血栓による肺血栓塞栓症と診断された症例を報告する.脊髄くも膜下麻酔施行後,下肢を駆血した直後に心停止となったが,心肺蘇生により心拍は再開した.心エコーでは右心負荷所見や心内血栓はなかったが,下肢エコーで患肢大腿静脈に血栓を認めたため,肺血栓塞栓症の治療を開始した.術後の下肢静脈造影にて血栓が認められ,血栓溶解療法と抗凝固療法を行うとともに,下大静脈フィルターを留置した.肺血栓塞栓症発症時は早期診断と適切な治療の実施が不可欠である.従って,急性循環虚脱時は本症を疑うとともに,日頃より本症への対策の構築が必要である.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ