エンドトキシンショックにおける血液凝固能の変化に関する研究―Thrombelastogramを中心として―

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タイトル別名
  • EFFECT OF ENDOTOXIN ON BLOOD COAGULATION STUDIED BY THROMBELASTOGRAM
  • エンドトキシン ショック ニ オケル ケツエキ ギョウコノウ ノ ヘンカ ニカ

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抄録

笑気麻酔下の器械的換気雑種成犬に大腸菌由来エンドトキシン3mg/kgを静注し, トロンボェラストグラム (T.E.G) を中心とした血液凝固能や循環動態の変化を経時的に検索し, 更に, ステロイドの前処置や後処置, 輸液が及ぼす影響について比較検討した.<BR>T.E.G上ではいずれの群に於てもエンドトキシン投与後には反応時間及び凝固速度の延長, 最大振幅の縮小が著明であり, 血液が全く非凝固性状態に陥っている時期さえ認められた.またステロイド前処置群では他の群より凝固障害の改善が早く出現し, しかも血液凝固までの時間延長が他の群に比べて非常に軽度に止まった.心拍出量, 平均動脈圧, 及び中心静脈圧はエンドトキシンにより減少低下し, これらを増加上昇せしめる為には, 低分子デキストラン液の輸液が最も有効であり, 次いでメチルプレドニゾロン前処置であった.しかしpHaの低下度も考慮に入れると, 後者の方が望ましいように思われた.

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