一側性難聴者の読話の利用および聴こえの自己評価に関する検討

  • 岡野 由実
    川崎市中部地域療育センター 筑波大学大学院人間総合科学研究科
  • 廣田 栄子
    筑波大学大学院人間総合科学研究科
  • 原島 恒夫
    筑波大学大学院人間総合科学研究科
  • 北 義子
    国立障害者リハビリテーションセンター学院言語聴覚学科

書誌事項

タイトル別名
  • Use and effectiveness of speech-reading and self-evaluation of hearing in persons with unilateral hearing loss

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説明

成人一側性難聴者4名を対象に, 読話の活用状況と聴取困難場面での対処法と日常生活における聴こえの困難度について面接法と自己評価法により検討した。併せて, 読話検査を用いて有用性を検討し聴力正常者20例の結果と比較した。その結果, 一側性難聴症例では, 聴取困難な状況で読話の活用などの対処が必要であるものの, 対処法の習得には個人差が大きいことが示された。また, 読話能力については聴力正常者と差は少なく, とくに読話低下例では, 日常生活で読話の活用は乏しく, 聴取困難場面に消極的な対処をしており, 会話場面で困難度が高い傾向を示した。そこで, 一側性難聴者に対して, 聴取困難な場面での対処法について評価し, 個別状況に応じて, 指導・助言等のリハビリテーション支援を行う必要性があることを指摘した。

収録刊行物

参考文献 (15)*注記

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