腹部大動脈瘤ステントグラフト後に腹腔鏡補助下大腸切除を施行したS状結腸癌の1例

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  • A CASE REPORT OF SIGMOID COLON CANCER AND ABDOMINAL AORTIC ANEURYSM TREATED WITH ENDOVASCULAR ANEURYSM REPAIR FOLLOWED BY LAPAROSCOPY-ASSISTED COLECTOMY

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抄録

症例は74歳,男性.腹部大動脈瘤に対してステントグラフト治療後の消化管のスクリーニング検査にてS状結腸癌を指摘された.病変は遠位S状結腸の肉眼型1型病変(生検;高分化腺癌),遠隔転移リンパ節転移なく腹腔鏡補助下S状結腸切除の適応と判断された.砕石位にて頭低位右回旋位とし,後腹膜下筋膜を剥離して下腹神経,尿管を確実に温存,動脈瘤頂上に確認された下腸間膜動脈を根部で処理,S状結腸を十分に授動後に小開腹創より病変を切除,double stapling法にて吻合した.術後合併症を認めず外来経過観察中である.ステントグラフト治療後の動脈瘤の存在は腹腔鏡手術の遂行に問題とはならなかった.ステントグラフトと腹腔鏡手術との併用は,腹部大動脈瘤とS状結腸直腸癌合併の患者の治療の際の有力な選択肢となりうる.

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