直腸癌肺転移との鑑別が困難であったヒト肺犬糸状虫症の1例

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タイトル別名
  • A CASE OF HUMAN PULMONARY CANINE FILARIASIS SUSPECTED AS A PULMONARY METASTASIS OF RECTAL CARCINOMA

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ヒト肺犬糸状虫症は,犬糸状虫の感染幼虫が人体内に移行し,肺動脈末梢に栓塞して形成される肉芽腫で稀な肺疾患である.今回われわれは直腸癌肺転移と思われたが,切除後にヒト肺犬糸状虫症と診断した1例を経験したので報告する.症例は65歳,男性.健診にて便潜血反応陽性,胸部異常陰影を指摘され平成17年8月当院受診.精査の結果,直腸癌・同時性肺転移と診断され同年9月低位前方切除術,肺部分切除術を施行した.病理結果は,直腸が高文化型腺癌であったが,摘出された肺の結節は壊死を伴った線維性肉芽組織で,一部に犬糸状虫の虫体を認め,肺犬糸状虫症と診断した.

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参考文献 (22)*注記

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