動脈塞栓術にて救命した十二指腸水平部憩室大量出血の1例

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タイトル別名
  • A CASE OF MASSIVE BLEEDING FROM A DUODENAL DIVERTICULUM IN THE 3RD PORTION SUCCESSFULLY TREATED WITH TRANSCATHETER ARTERIAL EMBOLIZATION

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抄録

十二指腸憩室からの出血は稀であり,診断に苦慮することが多い.今回十二指腸水平部憩室からの大量出血に対し,経カテーテル的動脈塞栓術が奏効した1例を経験したので報告する.<BR>症例は64歳,男性.突然の下血で近医にて上部下部消化管内視鏡検査を行うも出血源は認められなかった.しかしその後も大量の下血が続きショック状態となったため,当院に緊急搬送となった.大量輸液,輸血,止血剤にて一旦下血は消失,全身状態も安定した.翌日に再度内視鏡検査を行ったところ十二指腸水平部の憩室から出血を認めた.内視鏡下での止血困難であり,緊急血管造影を行い下膵十二指腸動脈からの出血であることが判明した.動脈塞栓術を施行し下血は消失,入院11日目に退院となった.輸血の総量は照射赤血球5.8リットルを要した.

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