難治性腹水により大網の腹壁外脱出を伴う成人臍ヘルニア破裂をきたした1例

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タイトル別名
  • A CASE OF RUPTURED UMBILICAL HERNIA PRESENT CONCOMITANTLY WITH PROLAPSE OF THE OMENTUM DUE TO INTRACTABLE ASCITES IN AN ADULT

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抄録

症例は54歳,男性.アルコール性肝硬変・難治性腹水にて近医で治療を受けていた.自宅で臍部より大量に腹水の流出を認め,近医を受診し精査加療目的に当科紹介受診となった.肉眼所見およびCT検査所見より大網の腹壁外脱出を伴う臍ヘルニア破裂と診断し,緊急手術を行った.脱出した大網を切除し,直径2cm大のヘルニア門を確認した.アスピレーション用カテーテルを腹腔内に留置し,ヘルニア門は単純閉鎖した.術後は腹腔内に留置したカテーテルより腹水を排液し,ヘルニア門縫合部に緊張が加わらないようにし,良好に経過した.<BR>本邦における臍ヘルニア破裂の論文報告は3例であり,自験例を含め4例と稀な症例である.さらに,腹腔内臓器が脱出した報告は小腸の脱出を認めた1例と大網の脱出を認めた本症例の2例のみであり,貴重な症例と考え文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (13)*注記

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