多発性に隆起型を呈した胃印環細胞癌の1例

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タイトル別名
  • A CASE OF SIGNET RING CELL CARCINOMA OF THE STOMACH PRESENTING MULTIPLE ELEVATED LESIONS

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抄録

症例は62歳, 男性. 著明な低蛋白血症を伴う全身の浮腫と腹水を認めた. 精査にて胃内に多発する隆起性病変を認め, 生検で印環細胞癌と診断. 術前に新鮮凍結人血漿・蛋白製剤および利尿剤を投与した. 浮腫改善し, 腹水消失したが, 低蛋白血症は十分に改善し得なかった. 胃全摘術・2群リンパ節郭清術施行. 摘出標本でカリフラワー状の隆起性病変を5カ所に認め, すべて印環細胞癌であった. 術後, 新鮮凍結人血漿・蛋白製剤を投与し低蛋白血症は改善した. 以後は現在に至るまで再発の徴候なく, 浮腫・腹水および低蛋白血症を認めていない. 隆起型の印環細胞癌が多発した極めて稀な1例を文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (14)*注記

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