心房中隔欠損症による肺高血圧症を伴った進行食道癌の1例

  • 藤田 俊彦
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学
  • 大原 利章
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学
  • 田邊 俊介
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学
  • 野間 和広
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学
  • 白川 靖博
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学
  • 藤原 俊義
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Advanced Esophageal Cancer with Pulmonary Hypertention due to Atrial Septal Defect
  • 症例 心房中隔欠損症による肺高血圧症を伴った進行食道癌の1例
  • ショウレイ シンボウ チュウカクケッソンショウ ニ ヨル ハイ コウケツアツショウ オ トモナッタ シンコウ ショクドウ ガン ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

症例は62歳,男性.Atrial septal defect(ASD)によるpulmonary hypertension(PH)と診断され,同時に上部消化管内視鏡検査で進行食道癌を指摘された.ASDの根治術と術前化学療法を行う方針とし,心臓カテーテル検査のため抗血小板療法を開始したところ,2日後に食道癌からの出血でショック状態に陥った.ASD根治術に抗血小板療法は必須であるため,食道亜全摘術を先行した.術後循環動態は不安定であり,術後2日目に一時右心系圧が左心系を上回る状態になった.厳重な輸液管理とバソプレシンの使用により循環動態は安定したが,再燃も考えられAmplatzer septal occluderによる緊急ASD根治術を施行した.食道癌手術後であり経食道エコーを用いられなかったため,経静脈的に心腔内エコーを挿入しガイドとした.その後循環動態は落ち着き術後20日目に転院となった.

収録刊行物

参考文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ