バセドウ病に対する手術術式の比較検討

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タイトル別名
  • An analytic comparison of different thyroidectomy techniques for Graves' disease
  • バセドウビョウ ニ タイスル シュジュツジュツシキ ノ ヒカク ケントウ

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抄録

当科で経験したバセドウ病手術症例124例の手術成績を術式別に検討した.手術適応は,抗甲状腺薬治療に対する抵抗性が52%,抗甲状腺薬の副作用が33%,眼症合併が8%,腫瘤性病変合併が6%,患者の希望が1%であった.術式の内訳は亜全摘(ST)38例(30.6%),超亜全摘(SST)42例(33.9%),全摘(TT)44例(35.5%)であった.ST群,SST群,TT群の甲状腺摘出量(平均値)は,それぞれ109.4g,80.5g,88.9gであった.ST群,SST群,TT群間で手術時間,術後合併症(反回神経麻痺,術後出血,テタニー)の発生率に有意差を認めなかった.再発率はST群が10.5%,SST群4.8%であったが,有意差を認めなかった.TTの手術成績はST,SSTと比較して遜色がなかった.バセドウ病手術の基本術式として,再発の心配が全くないTTが妥当であると思われた.

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参考文献 (23)*注記

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