急性虫垂炎誤診例の検討

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タイトル別名
  • Clinical and Radiological Evaluation of Misdiagnosed Cases as Acute Appendicitis
  • キュウセイ チュウスイエン ゴシンレイ ノ ケントウ

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説明

目的:急性虫垂炎の診断はしばしば困難で,術後病理学的に虫垂に炎症が乏しいことがあり,このような誤診例の特徴を明らかにすることを目的とした.対象:急性虫垂炎の診断で手術を施行し,虫垂の炎症が乏しかった誤診例25例と正診例119例.方法:臨床症状,検査成績,CT所見を比較した.結果:誤診例の最終診断は憩室炎10例,腸炎5例,婦人科疾患3例,腎盂腎炎1例,不明6例で,誤診例では嘔気(8.0vs.33.6%;P=0.01)が少なく,CT所見では誤診例で虫垂の同定率が低く(44.0vs.94.1%;P<0.0001),短径が短く(7.1vs.9.9mm;P=0.016),虫垂内腔の液体貯留が少なく(27.2vs.90.2%;P<0.0001),腹水貯留が少なかった(8.0vs.55.5%;P<0.0001).結語:消化器症状の有無,CT所見により急性虫垂炎の診断能の向上は可能と考えられた.

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