腹腔鏡下虫垂切除術を施行した後腹膜膿瘍を伴う虫垂憩室穿孔の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Retroperitoneal Abscess Arising from a Perforated Appendiceal Diverticulum Treated by Laparoscopic Appendectomy
  • 症例 腹腔鏡下虫垂切除術を施行した後腹膜膿瘍を伴う虫垂憩室穿孔の1例
  • ショウレイ フククウキョウ カ チュウスイ セツジョジュツ オ シコウ シタ アトバラマク ノウヨウ オ トモナウ チュウスイ ケイシツセンコウ ノ 1レイ

この論文をさがす

説明

59歳,男性.右肺下葉腺癌に対する化学療法中に発熱と腰痛が出現し,CTで後腹膜に膿瘍形成を認めた.抗菌薬治療を開始したが発熱と炎症反応の高値が持続したため,経皮的膿瘍ドレナージを施行した.その後,炎症所見の改善を認めたがドレーンより腸液の排出を認めたため,再度CTを施行した.膿瘍と交通する虫垂を認め,虫垂穿孔と診断し,腹腔鏡下虫垂切除術を施行した.術後経過は良好で,術後11日目に退院した.病理組織診断は虫垂憩室穿孔であった.<BR>虫垂憩室穿孔の後腹膜膿瘍併発例は稀である.自験例を含む本邦報告6例で術前診断の可否,治療方針を比較検討した.虫垂憩室炎の術前診断には発症早期であること,膿瘍が軽微であることが重要と考えられた.さらに,治療方針として,経皮的膿瘍ドレナージを先行することで待機的腹腔鏡手術の有用性が示唆された.

収録刊行物

参考文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ