S状結腸癌と小腸癌を合併した神経線維腫症1型の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Neurofibromatosis Type 1 with Colonic and Small Intestinal Cancer
  • 症例 S状結腸癌と小腸癌を合併した神経線維腫症1型の1例
  • ショウレイ Sジョウ ケッチョウ ガン ト ショウチョウガン オ ガッペイ シタ シンケイ センイ シュショウ 1ガタ ノ 1レイ

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抄録

症例は既往に神経線維腫症1型(NF1)がある80歳の女性で,下血を主訴に来院した.腹部CT検査で小腸・S状結腸にenhancedされる壁肥厚を認め,小腸あるいは大腸からの出血が疑われた.大腸内視鏡検査で,肛門縁より25cm付近に全周性の腫瘤性病変を認めた.翌日止血困難のため緊急手術を行った.手術所見では,膀胱・回腸・両側付属器・子宮などが膿瘍腔を形成していた.S状結腸腫瘍の口側に穿孔を認めた.また,バウヒン弁より約200cm口側の小腸に約60cmにわたり軟性の腫瘤性病変を認め,Hartmann手術,小腸部分切除術を施行した.病理検査所見で,空腸に神経線維腫が多発し,一部に高分化型腺癌を認めた.S状結腸病変は中分化型腺癌であった.神経線維腫症1型には悪性腫瘍が合併する報告があり,本疾患患者について消化器癌の合併を念頭に置いた詳細な検索が必要と思われた.

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