腹腔内再発病変に対し外科的切除を行った炎症性筋線維芽細胞性腫瘍の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Inflammatory Myofibroblastic Tumor ; Surgical Treatment for Intraperitoneal Recurrence
  • 症例 腹腔内再発病変に対し外科的切除を行った炎症性筋線維芽細胞性腫瘍の1例
  • ショウレイ フクコウ ナイ サイハツ ビョウヘン ニ タイシ ゲカテキ セツジョ オ オコナッタ エンショウセイキン センイガ サイボウ セイ シュヨウ ノ 1レイ

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抄録

症例は65歳,女性.右下腹部腫脹にて当科を受診した.腹部造影CTでは上行結腸に7cm大,右腸腰筋表面に4cm大の腫瘤形成と傍大動脈周囲リンパ節腫脹を認めた.下部消化管内視鏡検査では上行結腸に粘膜下腫瘤様の隆起を認めるのみであった.悪性リンパ腫または壁外発育性の上行結腸癌を疑い,右半結腸切除術を施行した.病理組織学的検査では紡錘形・多角形の腫瘍細胞が炎症細胞の高度な浸潤を伴って増生し,炎症性筋線維芽細胞性腫瘍(inflammatory myofibroblastic tumor,以下IMT)と診断された.術後7カ月のCTで腹腔内に多発腫瘤が出現したため,IMTの再発を疑い,腫瘍摘出術を施行し,病理組織学的検査でIMT再発と診断された.IMTは外科的治療が原則であり,切除後は予後良好とされているが,一方で局所再発をきたした症例も報告されている.本症例も今後厳重な経過観察が必要であると考えられた.

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