膵頭十二指腸切除術後に発症した肝梗塞の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of liver infarction after pancreaticoduodenectomy
  • 症例 膵頭十二指腸切除術後に発症した肝梗塞の1例
  • ショウレイ スイトウ ジュウニシチョウ セツジョ ジュツゴ ニ ハッショウ シタ カン コウソク ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

症例は35歳,男性.便秘による腹部膨満を主訴に近医を受診したが,腹部膨満が強く精査加療目的で当院紹介となる.来院時,身体所見で眼球結膜黄染,腹部膨満を認めた.既往歴は特になし.入院後の精査で膵頭部癌と診断し,膵頭十二指腸切除術を施行し,Child変法で再建した.<BR>病理所見はpoorly differentiated tubular adenocarcinomaで一部紡錐形細胞を認めた.病期はT4N1M0でstage IVaと診断した.<BR>術後1日目に血液生化学検査で,AST 1,303IU/l ALT 2,110IU/lと著明な上昇を認めた.造影CT検査を施行し,動脈相より門脈相でlow density areaが確認できることより肝梗塞と診断した.原因はリトラクターやテーピングによる血流障害が考えられ,PGE1製剤・蛋白分解酵素阻害剤・抗生剤投与を行い軽快退院した.

収録刊行物

参考文献 (10)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ