What is an Ideal Clinical Surgeon : Not Only Accumulate Surgical and Academic Experiences but Contribute to the Hospital Management and Surgical Education

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  • 理想の臨床外科医:手術および学問的業績の蓄積のみならず,外科医の教育,経営改善にも貢献せよ!
  • 平成26年度学会賞受賞記念講演 理想の臨床外科医 : 手術および学問的業績の蓄積のみならず,外科医の教育,経営改善にも貢献せよ!
  • ヘイセイ 26ネンド ガッカイショウ ジュショウ キネン コウエン リソウ ノ リンショウ ゲカイ : シュジュツ オヨビ ガクモンテキ ギョウセキ ノ チクセキ ノミナラズ,ゲカイ ノ キョウイク,ケイエイ カイゼン ニ モ コウケン セヨ!

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Abstract

病弱ながらもアスリートを夢見ていた少年時代の私であったが,健康上の理由で挫折し,医師への道を選んだ.医学部卒業以来,臨床の第一線で活躍しつつ,学問的にも大学人に負けない業績を上げることを目指してきた.<BR>1976年卒後,岐阜大学第1外科(当時)に入局し,その後1991年まで,岐阜大学病院を皮切りに,郡上中央病院,国立東静病院,羽島市民病院,松波総合病院など,第一線の臨床病院を中心に,どこの勤務先でも全身全霊で外科医療に取り組んできた結果,赴任先はいずれも栄え,「病院再建屋」という異名をいただいた.臨床病院にいながら,学会・論文発表も続け,特にビデオ時代となった1980年代後半からは,数多くの手術手技をビデオで発表してきた結果,卒後10年余にして,単行本「膵頭十二指腸切除術」(1989年,医学図書出版)の分担執筆者にも選ばれ,また,卒後14年目(1990年)には,日本消化器外科学会の評議員に選出された.現在までに,論文・著書は筆頭ネーム分のみで270を超えた.<BR>1990年には腹腔鏡下手術の導入を決意し,松波総合病院時代の1991年2月には腹腔鏡下胆嚢摘出術に成功し,1991年5月に帝京大学溝口病院へ転じた.そこでは山川達郎先生のもとで腹腔鏡下手術を中心に多数の業績を積み重ねることができ,同病院を腹腔鏡下手術のメッカにするのに全力で取り組んだ.<BR>1993年にはそれまでの業績が評価されて,米国外科学会のInternational Guest Scholarに日本人として初めて選出された.<BR>1996年に亀田総合病院へ招聘され,同年5月から千葉県人となった.そこでは「open surgeryとendoscopic surgeryの並行教育」,「外科医としてのearly exposure」,「24時間,365日,休みがあったら損と思え,厳しさを求める若者のみが入門を許される」という加納イズムをかかげ,「日本で最も多くの外科志望者が集まる病院」を作り上げることに成功した.2014年からは亀田総合病院副院長(外科顧問,内視鏡下手術センター長併任)となり,管理職としての仕事が増えた.<BR>2014年には日本臨床外科学会学会賞を賜り,外科医としてのマイルストーンとすることができた.跡見 裕会長をはじめ,本会会員の皆様に感謝申し上げる.<BR>理想の臨床外科医とは,沢山の手術をして学問的業績を挙げ,同時に病院の収益を上げ,後輩外科医を育てる外科医である.挫折を栄養に成長し,常に大志を持って生き続けよう.

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